ソフトバンクでんきは一人暮らしで安くなる?
東京電力と単価を比べました

この記事の結論

Q. ソフトバンクでんきに変えると電気代は安くなる?
A. 「おうちでんき」の基本料金と電力量料金は、東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bと同額です。
単価が同じなので、切り替えただけでは電気代は下がりません。安くなるとすれば「おうち割 でんきセット」の割引か、期間限定のキャンペーンによる部分になります。
Q. 得をするのはどんな人?
A. ソフトバンク・ワイモバイルの回線を契約している人でしょう。
おうち割 でんきセットは、これらの回線を持っている場合に月110円〜1,100円が割り引かれる仕組みです。回線を持っていない場合、この割引は使えません。
Q. LINEMOでも割引は使える?
A. LINEMOは対象外です。
LINEMOの公式FAQに「いいえ、割引になりません。現状、対応予定はありません。」と記載されています。

「ソフトバンクでんきって、結局のところ安いの?」と気になったことはありませんか。

スマホと電気をまとめると得になりそうな印象があり、比較サイトでも「安い」と紹介されていることが多いサービスです。
ただ、ソフトバンクの公式ページに載っている料金表と、東京電力エナジーパートナーの料金表を並べてみると、少し違う景色が見えてきます。

この記事では、公式サイトに掲載されている料金・割引条件をそのまま突き合わせて、ソフトバンクでんきで実際に得をするのはどんな人かを一人暮らしの視点で整理します。

1. 結論:おうちでんきの単価は東京電力と同額です

ソフトバンクでんきの中心プラン「おうちでんき」について、ソフトバンクの公式ページには、基本料金・電力量料金が各地域の電力会社の従量電灯プランと同額であるという趣旨の説明が記載されています。
東京電力エリアで確認すると、たしかに東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bと数字がぴったり一致します。

つまり、東京電力からおうちでんきに切り替えただけでは、電気の使用量が同じなら請求額も基本的に変わらない計算になります。
「新電力に乗り換えたら単価が下がる」というイメージで見ると、少し肩透かしに感じるかもしれません。

ソフトバンクでんきで支払額が下がる要素は、次の2つに限られます。

  • おうち割 でんきセット(ソフトバンク/ワイモバイルの回線を契約している場合の割引)
  • 期間限定のキャンペーン(初月の電気代が無料になるものなど)

言い換えると、ソフトバンクでんきは「電力量単価の安さ」で選ぶサービスではなく、すでに持っている回線とまとめることで割引を受けるサービスという位置づけになりそうです。
回線を持っていない人にとっては、単価が東京電力と同じまま残ることになります。

2. 東京電力とソフトバンクでんきの料金を並べて確認する

東京電力エリア・30A契約の単価を、公式サイトの料金表から並べます(2026年8月時点・税込)。

プラン 基本料金
(30A)
〜120kWh 120〜300kWh 300kWh超
東京電力EP
従量電灯B
935円25銭 29円80銭 36円40銭 40円49銭
おうちでんき 935円25銭 29円80銭 36円40銭 40円49銭
くらしでんき 935円25銭 29円50銭 35円30銭 38円46銭
自然でんき 0円 36円55銭(使用量にかかわらず一律)

※ 基本料金は10Aあたり311円75銭。燃料費調整額・再生可能エネルギー発電促進賦課金は別途かかります。自然でんきはこれに加えて電力市場連動額が別途かかります。
出典:ソフトバンク「電気料金一覧」東京電力エナジーパートナー「料金単価一覧」

おうちでんきの行と、東京電力EPの行を見比べると、4つの数字がすべて一致しています。
ソフトバンクでんきと東京電力の一番大きな差は、電力量単価ではなくこの後で説明する割引の有無にある、という見方ができそうです。

参考までに、東京電力エリアで一人暮らしによくある使用量に当てはめた月額の概算も出しておきます。

月の使用量 従量電灯B
/おうちでんき
くらしでんき
150kWh 5,603円 5,534円 69円
200kWh 7,423円 7,299円 124円

※ 30A・基本料金込みの概算です。燃料費調整額・再生可能エネルギー発電促進賦課金は含んでいません。実際の請求額はこれらが加算されます。

おうちでんきの場合、この金額は東京電力の従量電灯Bと同じです。
くらしでんきを選んだ場合でも、単価の違いによる差は月に数十円〜100円台にとどまる計算になります。

3. おうち割 でんきセットで下がる金額

ソフトバンクでんきで支払額が下がる主な要素が「おうち割 でんきセット」です。
公式ページには、この割引の対象として「おうちでんき」の加入者が挙げられています。契約している回線の種類によって、割引額が大きく変わります。

対象の回線・サービス 2年間 3年目以降
ワイモバイル
「シンプル3 M/L」
月1,100円引き
ワイモバイルのその他対象プラン
(シンプル2 S/M/L など)
月110円引き 月55円引き
ソフトバンクのスマホ
/SoftBank光 など
月110円引き 月55円引き
LINEMO 対象外

※ 割引はでんき1契約につき最大10回線まで適用されます。
出典:ソフトバンク「おうち割 でんきセット」LINEMO よくあるご質問

ワイモバイルのシンプル3 M/Lだけ、割引額の桁が違います

ソフトバンクのスマホやSoftBank光の割引が月110円なのに対し、ワイモバイルの「シンプル3 M/L」は月1,100円です。
2年間で計算すると26,400円になるため、この2プランを使っている人にとっては、電気の乗り換えを検討する理由になりやすい水準といえそうです。

LINEMOは割引の対象外です

LINEMOの公式FAQでは、おうち割 でんきセットについて「いいえ、割引になりません。現状、対応予定はありません。」と回答されています。
ソフトバンク系の回線だから自動的に対象になる、というわけではないため、契約中のブランドを確認しておくと安心です。

月110円の割引の場合、2年間で2,640円、3年目以降は月55円になります。
この金額をどう見るかは人それぞれですが、「電気代が目に見えて下がる」という規模ではないかもしれません。

4. 3つのプランの違い

ソフトバンクでんきには、家庭向けとして3つのプランが用意されています。
それぞれの性格をまとめます。

おうちでんき

基本料金・電力量料金が地域の電力会社の従量電灯プランと同額のプランです。
おうち割 でんきセットの対象として公式ページに記載されているのは、このプランです。ソフトバンク・ワイモバイルの回線を持っている人が選ぶ前提のプラン、という位置づけになりそうです。

くらしでんき

基本料金は従量電灯Bと同じですが、電力量料金の単価が少し低く設定されています。
使用量が増えるほど差が出やすい構成で、300kWh超の単価では2円ほどの差があります。
※ このプランがおうち割 でんきセットの対象になるかどうかは、公式ページの記載からは確認できませんでした。割引を前提に考えている場合は、申し込み前に問い合わせておくと安心です。

自然でんき

基本料金が0円で、電力量料金は使用量にかかわらず36円55銭の一律単価というプランです。
ただし、燃料費調整額・再エネ賦課金に加えて電力市場連動額が別途かかります。市場価格の動きが請求額に反映される点で、性格が他の2プランとは異なります。
使用量が少ない月ほど基本料金0円の効きが大きくなりますが、市場連動分の変動も含めて考える必要があります。

3つのうちどれを選ぶかは、おうち割 でんきセットを使えるかどうかと、毎月の請求額の変動をどこまで許容できるかで分かれてきそうです。

5. 申し込めない人・契約前に確認したいこと

オール電化プラン・深夜割引プランの人は加入できません

オール電化プランや深夜時間帯の割引があるプランを契約している場合、ソフトバンクでんきには申し込めません。
公式ページには「電気代が割高になるためご加入をお断りしております」と記載されています。オール電化向けのプランも用意されていないため、該当する場合は他社を探すことになります。

契約期間と解約金は「特例」で扱いが変わっています

東京電力エリアのおうちでんき(T)は2年契約の自動更新、くらしでんき・自然でんきは1年契約の自動更新です。
原則としては、解約事務手数料550円と、24ヵ月目の末日までに解約した場合の契約解除料5,000円がかかる決まりになっています。
ただし現時点では、東京電力エリアのおうちでんき・くらしでんきの利用者に対してこれらを請求しない特例が適用されています。終了時期は公表されていません。将来的に元の扱いに戻る可能性は残っているため、「解約金は永久に無料」と考えないほうが安全でしょう。

キャンペーンは2026年8月時点の内容です

東京電力エリアを対象に、初月の電気代が全額無料になるキャンペーンが実施されています(上限なし)。
ただし1年契約が条件で、1年未満で解約した場合は違約金3,000円がかかります。
キャンペーンの内容は入れ替わりが早いため、申し込むタイミングで公式サイトの最新情報を確認してください。

なお、公式サイト内には「おうちでんき(T)」「おうちでんき(A)」といった表記が併存していて、料金表がどちらを指しているのかが読み取りにくい箇所があります。
申し込む前に、公式ページの最新の料金表でご自身の契約エリア・プラン名を確認してください。

6. 向いている人・向いていない人

ソフトバンクでんきが向いていそうな人

  • ワイモバイルの「シンプル3 M/L」を使っている(月1,100円の割引が効きます)
  • ソフトバンクのスマホやSoftBank光を契約していて、支払いをまとめたい
  • 家族分も含めて対象回線が複数ある(最大10回線まで割引が積み上がります)
  • 料金の安さより、大手が運営している安心感を優先したい

向いていないかもしれない人

  • ソフトバンク・ワイモバイルの回線を持っていない(割引が使えず、単価は東京電力と同じままです)
  • LINEMOを使っている(おうち割 でんきセットの対象外です)
  • オール電化プラン・深夜割引プランを契約している(申し込みができません)
  • 電力量単価そのものを下げたい

回線を持っていない場合、ソフトバンクでんきに切り替えても支払額はほぼ変わらない計算になります。
その場合は、基本料金が0円のプランや、市場価格に連動するタイプのプランなど、料金の仕組みが違う会社も候補に入れて比べてみると判断しやすくなりそうです。

7. よくある疑問

Q. 賃貸でも申し込めますか?
A. 申し込めます。
2016年の電力自由化以降、賃貸住宅でも住んでいる人が電力会社を選べます。大家さんの許可も不要です。ただし、建物一括で電気を受電しているタイプの物件は対象外になる場合があります。

Q. 切り替えの工事や停電はありますか?
A. 基本的にありません。
電気を届ける送電網は変わらないため、切り替えのタイミングで停電が起きることはないとされています。スマートメーターが未設置の場合は交換作業が入りますが、費用は原則かかりません。

Q. LINEMOでもおうち割 でんきセットは使えますか?
A. 使えません。
LINEMOの公式FAQに「いいえ、割引になりません。現状、対応予定はありません。」と明記されています。ソフトバンク系のブランドではありますが、割引の対象からは外れています。

Q. オール電化の部屋でも契約できますか?
A. 契約できません。
オール電化プランや深夜時間帯の割引プランを利用している場合、「電気代が割高になるためご加入をお断りしております」と公式ページに記載されています。オール電化向けのプランも提供されていません。

Q. 解約金は本当にかからないのですか?
A. 現時点では請求しない扱いになっています。
解約事務手数料550円と契約解除料5,000円は、東京電力エリアのおうちでんき・くらしでんきの利用者に対して請求しない特例が適用されています。終了時期は公表されていないため、解約を検討するタイミングで最新の案内を確認しておくと安心です。

8. まとめ

  • おうちでんきの基本料金・電力量料金は、東京電力の従量電灯Bと同額です(公式の料金表で一致を確認できます)
  • 支払額が下がる要素はおうち割 でんきセットと期間限定キャンペーンの2つに限られます
  • 割引額はワイモバイル「シンプル3 M/L」が月1,100円、ソフトバンクのスマホやSoftBank光は月110円(3年目以降55円)です
  • LINEMOは対象外と公式FAQに明記されています
  • オール電化プラン・深夜割引プランの利用者は加入できません
  • 解約金は現時点では請求しない特例が適用中ですが、終了時期は公表されていません

ソフトバンクでんきは、単価の安さで選ぶサービスではなく、すでに持っている回線とまとめて割引を受けるサービスと考えると位置づけがはっきりします。
ワイモバイルのシンプル3 M/Lを使っているなら、月1,100円の割引は検討する価値がありそうです。

一方、ソフトバンク・ワイモバイルの回線を持っていない場合は、割引が効かないまま東京電力と同じ単価が続きます。
その場合は、料金の仕組みそのものが違う電力会社を比べてみたほうが、下がり幅を作りやすいかもしれません。

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