一人暮らしの電気代は
地域でどれくらい違う?
大手電力10社の料金で比べました

この記事の結論

Q. 一人暮らしの電気代は、地域でどれくらい違う?
A. 家計調査2025年の地方別では、月6,603〜8,767円です。
いちばん低いのは近畿、高いのは中国・四国です。
Q. 大手電力10社で同じ200kWhを使うと、電気代の差はいくら?
A. 燃料費調整と再エネ賦課金まで入れると、2,846円です。
料金表だけで比べた4,202円の差から縮みます。
Q. 中部電力や九州電力の電気代は安い?
A. 中部電力は、燃料費調整まで入れると東京電力並みです。
九州電力は、10社で2番目に安いままです。

電気代の地域差は「使う量」と「1kWhの値段」で決まります。1kWhの値段は、燃料費調整まで入れると料金表の印象から変わる場合があります。

実家や友人と電気代の話をして、「住んでいる地域でこんなに違うの?」と感じたことはありませんか。

この記事では、家計調査の地方別の電気代と大手電力10社の料金表を並べ、同じ使用量で計算しました。
試算は2026年10月分の単価です。11月分以降は基本料金が上がる社が多いため、11月1日からの改定も5章にまとめています。

いちばん低い地方 6,603円 近畿・家計調査2025年
いちばん高い地方 8,767円 中国・四国・家計調査2025年
10社・200kWhの差 2,846円 燃料費調整・再エネ賦課金込み

📊 電気代の地域差を分けて見る

見るもの わかること 見る章
家計調査の地方別の電気代 実際に払った金額の差 1章
環境省の1人世帯の使用量 使う量(kWh)の差 2章
大手電力10社の料金表 1kWhの値段の差 3章
同じ使用量での試算 燃料費調整まで入れた差 4章

料金は2026年10月分の単価(税込)で計算しています

1. 一人暮らしの電気代、地域でどれくらい違う?

総務省の家計調査は、単身世帯の電気代を6つの地方に分けて公表しています。

家計調査2025年の地方別の電気代(単身世帯)

地方 電気代(円/月) 全国平均と比べて
全国 7,337 ―
北海道・東北 7,847 高い
関東 7,009 低い
北陸・東海 7,777 高い
近畿 6,603 いちばん低い
中国・四国 8,767 いちばん高い
九州・沖縄 7,410 高い

出典:総務省統計局「家計調査(2025年)」単身世帯・地方別(1か月あたり)。沖縄は九州・沖縄に含まれます

地方別の電気代を見るときの注意

  • 地方ごとの集計世帯数は86〜163世帯と小さいため、差の大きさは目安として見てください
  • 支払った月の金額で集計しているため、国の値引きがあった月の分も含まれます
  • 金額の差には、使う量の差と1kWhの値段の差の両方が入っています

基本料金がかかる地域の人ほど効いてくる
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北海道・東北・東京・中部・北陸・九州の大手電力は、30Aで月907.50〜1,254.00円の基本料金がかかります(10月31日までの単価)。
単価の一部が市場価格に連動するため、割高になる時期もあります。
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2. 地域差は「使う量」と「1kWhの値段」で決まる

電気代は、使った量(kWh)に1kWhあたりの値段をかけ、基本料金などを足して決まります。

使う量の差

寒さ・暑さ、住まいの形、暖房に使う燃料で変わります。

1kWhの値段の差

大手電力ごとの料金表と、毎月の燃料費調整で変わります。

環境省の調査で見る1人世帯の使用量

いちばん多い地方 245kWh 北陸・月あたり
全国の1人世帯 約200kWh 月あたり
いちばん少ない地方 176kWh 沖縄・月あたり

出典:環境省「家庭部門のCO2排出実態統計調査」令和5年度(確報値)の1人世帯。1kWh=3.6MJで月あたりに換算

集合住宅と戸建の1人世帯の使用量

  • 集合住宅の1人世帯は、どの地方も月148〜192kWhです
  • 戸建の1人世帯は、月218〜313kWhです
  • 地方ごとの平均は、この2つが混ざった数字です

北海道の使用量が少なめな理由

北海道は灯油で暖房している家が多いようで、電気の使用量は184kWhと少なめです。
地方ごとの表は、一人暮らしの電気・ガス使用量の平均は?検針票のkWh・㎥で多い少ないを調べる方法にまとめています。

3. 大手電力10社の料金表

大手電力10社の家庭向けの料金は、基本料金のかかり方で2つの型に分かれます。

B型(基本料金型)

北海道・東北・東京・中部・北陸・九州。
契約アンペアごとの基本料金がかかり、0kWhから段階の単価で計算します。

A型(最低料金型)

関西・中国・四国・沖縄。
アンペアごとの基本料金は無く、最初の10〜15kWhまでは一律の最低料金です。

B型の6社の料金(30A)

大手電力 基本料金 〜120kWh 120〜300kWh 300kWh超
北海道1,254.0035.6941.9845.70
東北1,108.8029.6236.3740.32
東京935.2529.8036.4040.49
中部963.4221.2025.6728.62
北陸907.5030.8634.7536.46
九州948.7218.3723.9726.97

※ 単位は円(単価は1kWhあたり)。各社の従量電灯B(北陸電力は従量電灯)・税込・2026年10月31日までの単価。
北海道電力は段階の区切りが120kWh・280kWhです

A型の4社の料金

大手電力 最低料金 〜120kWh 120〜300kWh 300kWh超
関西522.58(15kWhまで)20.2125.6128.59
中国759.68(15kWhまで)32.7539.4341.55
四国666.89(11kWhまで)30.6537.2740.78
沖縄643.05(10kWhまで)40.2045.7447.72

※ 単位は円(単価は1kWhあたり)。各社の従量電灯A(沖縄電力は従量電灯)・税込・2026年10月31日までの単価。
「〜120kWh」は、最低料金に含まれる分を超えたところから120kWhまでの単価です

料金表からわかること

  • 最初の段階の単価は、九州18.37円・関西20.21円・中部21.20円が低く、ほかの7社は29.62〜40.20円です
  • A型とB型は基本料金の仕組みが違うため、基本料金どうしでは比べられません
  • 料金表には、毎月変わる燃料費調整額と再エネ賦課金が入っていません

同じ使用量での総額は、4. 同じ200kWhなら10社でいくら?で計算しています。

4. 同じ200kWhなら10社でいくら?

1人世帯の平均的な使用量(月約200kWh)と、集合住宅に近い150kWhで、10社の電気代を計算しました。

料金表だけの金額と燃料費調整まで入れた金額

200kWhの電気代(円/月)

大手電力 ①料金表だけ ②燃料費調整・再エネ賦課金込み
北海道8,8958,823
東北7,5727,080
東京7,4237,099
中部5,5617,115
北陸7,3906,962
関西4,6935,977
中国7,3526,602
四国6,9896,759
九州5,0706,300
沖縄8,7247,660

①=基本料金(A型は最低料金)+電力量料金。②=①+燃料費調整額+再エネ賦課金(4.18円/kWh)。
2026年10月分の単価・B型は30A契約・税込・円未満切り捨て。燃料費調整額は国の値引きを除いた値で、離島ユニバーサル調整は各社の公表値の扱いのままです

試算の前提について

  • 国の値引きは10月分で終わるため、値引きを除いた値のほうが11月分以降の実際の請求に近くなります
  • 11月分以降は基本料金が上がる社が多く、金額はこの表より高くなる場合があります
大手電力10社で200kWhを使ったときの電気代。料金表だけの金額と、燃料費調整・再エネ賦課金まで入れた金額 燃料費調整・再エネ賦課金まで入れた金額の安い順に、関西5,977円(料金表だけでは4,693円)、九州6,300円(5,070円)、中国6,602円(7,352円)、四国6,759円(6,989円)、北陸6,962円(7,390円)、東北7,080円(7,572円)、東京7,099円(7,423円)、中部7,115円(5,561円)、沖縄7,660円(8,724円)、北海道8,823円(8,895円)です。中部電力は料金表だけでは3番目に安く見えますが、燃料費調整まで入れると東京電力とほぼ同じになります。 200kWhの電気代(2026年10月分の単価) ①料金表だけ ②燃料費調整・再エネ賦課金込み(安い順) ① ② 関西 4,693円 5,977円 九州 5,070円 6,300円 中国 7,352円 6,602円 四国 6,989円 6,759円 北陸 7,390円 6,962円 東北 7,572円 7,080円 東京 7,423円 7,099円 中部 5,561円 7,115円 東京とほぼ同じ 沖縄 8,724円 7,660円 北海道 8,895円 8,823円 4,000円 6,000円 8,000円
白い丸が①料金表だけ、緑の丸が②燃料費調整・再エネ賦課金込みの金額です(上の200kWhの表と同じ前提)。

150kWhの電気代(円/月)

大手電力 ①料金表だけ ②燃料費調整・再エネ賦課金込み
北海道6,7966,742
東北5,7545,385
東京5,6035,360
中部4,2775,443
北陸5,6535,332
関西3,4124,375
中国5,3814,818
四国5,1254,953
九州3,8724,794
沖縄6,4375,639

※ 計算の前提は200kWhの表と同じです

燃料費調整で順位が変わる中部電力

料金表だけの差 4,202円 200kWh・10社
燃料費調整まで入れた差 2,846円 200kWh・10社

中部電力は、料金表だけでは10社で3番目に安く見えます。
燃料費調整まで入れると、中部電力は7,115円で、東京電力の7,099円とほぼ同じです。

燃料費調整単価(2026年10月分・1kWhあたり)

大手電力 公表値(国の値引き込み) 国の値引きを除いた値
北海道▲8.04▲4.54
東北▲10.14▲6.64
東京▲9.30▲5.80
中部+0.09+3.59
北陸▲9.82▲6.32
関西▲1.26+2.24
中国▲11.43▲7.93
四国▲8.83▲5.33
九州▲1.53+1.97
沖縄▲13.00▲9.50

※ 単位は円。各社の公表値(低圧・税込)。10月分の国の値引きは1kWhあたり3.50円です

燃料費調整単価からわかること

  • 国の値引きを除くと、中部・関西・九州の3社はプラス、ほかの7社はマイナスです
  • 料金表の単価が低い3社で、燃料費調整がプラスになっています

5. 自分の地域で電気代を下げるには

使用量を見直す

  • 集合住宅と戸建では、1人世帯でも使用量に差があります
  • 季節によって使用量が大きく動くため、検針票は同じ月の平均と比べてください

契約アンペアと基本料金0円のプランの効き方

B型の地域

契約アンペアを下げると基本料金が下がります。基本料金0円のプランでは、30Aの基本料金(東京935.25円など)の分がかかりません。

A型の地域

アンペアごとの基本料金が無く、最低料金(関西522.58円など)だけのため、基本料金0円のプランの効き方は小さくなります。

大手の単価がもともと低い関西と九州

関西と九州は、大手の最初の段階の単価がもともと低いため(20.21円・18.37円)、乗り換えの効果は小さくなりやすいようです。
使用量ごとの損益分岐は、電気の基本料金0円プランは一人暮らしでお得?使用量別に損益分岐を計算しましたで計算しています。

自分の地域の電気代を確かめる手順

  1. 検針票のkWhを見る:「ご使用量」の欄に書かれています
  2. 近い使用量の試算と比べる:4. 同じ200kWhなら10社でいくら?の表で、150kWhか200kWhの行を見ます
  3. A型かB型かを確かめる:3. 大手電力10社の料金表で、住んでいる地域の型を見ます
  4. 11月からの単価を見る:下の改定の表で、基本料金・最低料金の上がり方を見ます

11月1日からの料金改定

託送料金の変更にあわせて、8社が2026年11月1日から料金を改定します。

B型の5社(30A)

大手電力 基本料金 〜120kWh 120〜300kWh 300kWh超
北海道1,254.00→1,716.3035.69→35.7741.98→42.0645.70→45.78
東北1,108.80→1,232.1329.62→31.0136.37→37.7640.32→41.71
東京935.25→1,176.1829.80→29.8536.40→36.4540.49→40.54
中部963.42→1,343.7621.20→21.2525.67→25.7328.62→28.68
九州948.72→1,325.0718.37→18.3323.97→23.9326.97→26.93

※ 単位は円(単価は1kWhあたり)。現行→2026年11月1日からの単価(税込)

A型の3社

大手電力 最低料金 〜120kWh 120〜300kWh 300kWh超
中国759.68→983.3732.75→33.3239.43→40.0041.55→42.12
四国666.89→953.1330.65→31.4237.27→38.0440.78→41.55
沖縄643.05→767.8240.20→42.0645.74→47.6047.72→49.58

※ 単位は円(単価は1kWhあたり)。現行→2026年11月1日からの単価(税込)

11月からの変化で押さえておくこと

  • 8社とも、基本料金・最低料金が上がります。九州電力は、単価がわずかに下がります
  • 関西電力は11月1日から反映予定と公表済みで、新しい単価は9月29日時点で未公表です
  • 北陸電力は、9月29日時点で改定の告知がありません
  • 国の値引き(8・10月分3.50円、9月分4.50円)は10月分で終わります
  • 沖縄電力は11月分について「国の電気料金支援が終了」と案内しています。北海道電力の11月分の燃料費調整単価にも値引きは入っていません

6. よくある質問

Q1. 引越し先の地域で、電気代はどのくらい変わりますか?

A. 使用量と、大手電力の単価の両方で変わります。
同じ200kWhでも、10社の差は2,846円です(2026年10月分・国の値引きを除く)。

Q2. 家計調査の地方別の電気代と、この記事の試算が合わないのはなぜですか?

A. 家計調査は支払った金額の平均で、試算は同じ使用量での計算だからです。
家計調査には、地方ごとの使用量の違いや、国の値引きがあった月も含まれます。

Q3. 11月からの電気代はどうなりますか?

A. 基本料金が上がる社が多く、国の値引きも10月分で終わります。
改定後の単価は、5. 自分の地域で電気代を下げるにはの表にまとめています。

Q4. 大手電力から新電力に変えると、電気代は下がりますか?

A. プランと使用量によって変わります。
関西と九州は大手の単価がもともと低いため、差が出にくい場合があります。

7. まとめ

地域差の大きさ

  • 家計調査2025年の地方別の電気代は、近畿6,603円〜中国・四国8,767円です
  • 1人世帯の使用量は、北陸245kWh〜沖縄176kWhです

10社の料金で比べた結果

  • 200kWhの差は、料金表だけで4,202円、燃料費調整まで入れると2,846円です
  • 中部電力は、燃料費調整まで入れると東京電力並みです
  • 関西と九州は、大手の単価がもともと低い地域です

11月からの変化

  • 8社が11月1日から料金を改定し、基本料金・最低料金が上がります
  • 国の値引きは10月分で終わります

自分の検針票のkWhと契約の型を見ておくと、見直しを考えやすくなりそうです。

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